小細胞肺がん限局型の治療

2010年3月9日

「限局型」では強力な放射線治療をプラス
一方、治ることを目標にできる「限局型」の治療は、「シスプラチン+エトポシド」の抗がん剤治療を4クール行うのに加え、最初の1クール目に放射線治療をプラスします。

この場合はシスプラチンを1日目に投与し、エトポシドを1日目、2日目、3日目に投与します。また、最大の治療効果をめざすため、放射線治療も短期間で効果的に照射するのが一般的です。


具体的には1回1.5グレイで、1日に2回照射。これを1週間に5日間、3週間続けるので、合計で45グレイの線量を照射することになります。これは少線量の放射線を長期間に分けて照射し、45グレイに蓄積するより、ずっと強い治療といえます。

ここで、みなさんはちょっと不思議に感じられたことと思います。前段では、「小細胞肺がんの最強の抗がん剤治療はシスプラチン+イリノテカン」とお話しました。それならば、治ることを目標にできる「限局型」の治療にはぜひこの方法を使い、放射選治療と組み合わせてほしい、というのが、患者さんのお気持ちだろうと思います。

しかし、そうできないのには大きな理由があります。残念ながら、イリノテカンは、放射線治療との相性がよくないのです。

イリノテカンは副作用として肺障害を引き起こすため、認可後、一時期問題になったことがあります。マスコミでも騒がれましたので、ご存じの方もいらっしゃるのではないかと思います。

放射線治療も同様の肺障害を引き起こすことがありますので、抗がん剤や放射線のもつ毒性が重複し、強く出てしまうのかもしれません。

それでも、治療の効果を考えると、この組み合わせが使えないのは、とにかくもったいない、と私たちは考えました。そして、放射線との相性が悪いという欠点を解消するため、

「放射線治療を行っている間(1クール目)はエトポシドを使い、放射線治療が終わった段階(2クール以降)で、イリノテカンに切り替える」

という、新しい治療の大規模臨床試験を行いました。300例近い患者さんに登録していただき、2006年9月に終了して、現在経過を観察しているところです。

この試験の結果が出るまでには、まだ数年かかるでしょうが、「小細胞肺がん」の治療の可能性は、これでまた1つ広がった、といって間違いないと思います。

脳転移について

2010年2月22日

肺がんからの脳への転移は男性で50%と言われているは、
脳への抗がん剤の効果を考えてみよう。
放射線治療が大きい効果を出すのに比し、脳幹のフィルター作用に
より薬剤が脳へは行かずに殆どの効果は認められない。

逆に放射線治療は、3センチ未満であれば、迷わずガンマナイフが良い
体への負担と、治療の時間が短縮でき、最近では日帰り通院治療をする病院も有る、
後遺症や副作用も皆無に近い

他には、複数個で大きさも3センチ以上の場合は、全脳照射が適用される、

全脳照射とは、脳全体に放射線をかける方法で、最も普及している放射線治療装置リニアック(直線加速器)を使い、1回の線量を少なくして、何回にも分けて照射する方法をとる(分割照射)。病院によっては、多発転移に対して全脳照射を行い、がんが小さくなってからガンマナイフなどの治療を行うところもあるという。

「直径3センチを超える腫瘍については、私たちの病院でも全脳照射を行うことが多いですね。1回で終わるガンマナイフとは違い、分割照射をする全脳照射は、脳圧亢進など、早急に治さなければならない症状があるときは、時間的にきびしいのですが、それでも、ガンマナイフはどうしても多少は脳浮腫を引き起こすので、大きな範囲で使うのは危険です」

また、全脳照射には、眼に見えないような微細ながんも叩ける、という利点もあるようだ。

「正直、どっちが脳にとってよい治療か、意見の分かれるところだと思う。
実際、現状では、脳外科はガンマナイフか手術を行い、放射線治療科では全脳照射を行うことが多いのですが、どちらもエビデンス(科学的根拠)は出ていない。
そこで現在、150もの医療機関が協力して10を超す比較試験を行っている『ジャパン・クリニカル・オンコロジー・グループ(JCOG)』で、全脳照射とガンマナイフのどちらが優れているかの研究を進めています。まだ始まったばかりですが、結果が出れば、それにしたがって、ガンマナイフと全脳照射を使い分けると思います」

限局期小細胞肺癌について

2010年2月15日

標準治療選択肢

  1. 胸部放射線療法を伴った多剤併用化学療法(完全奏効(CR:complete response)患者さんには対する全脳照射(PCI)を行う事が多い。
     ・EC:エトポシド(etoposide) + シスプラチン(cisplatin) + 45グレイ胸部放射線療法
  2. 多剤併用化学療法(完全奏効例(CR:complete response)に対する全脳照射(PCI)を行うかもしれません)。特に肺機能低下あるいは全身状態不良な患者さんにおいて。
  3. 病期Ⅰ期の患者さんのための、化学療法または化学療法と胸部放射線療法に引き続いた、外科手術療法(完全奏効例(完全奏効(CR:complete response)患者さんに対する全脳照射(PCI)を行うかもしれません)(17-20)

臨床評価中の治療選択肢

限局期小細胞肺癌(small cell lung cancer)に対する積極的な臨床試験評価分野には、新薬治療計画、現在の治療計画薬剤の投与量、原発巣の外科手術療法、新しい放射線療法計画および方法(例えば、3次元の治療計画)、胸部放射線療法時期があります(27,28)。現在進行中の臨床研究に関しては米国国立癌研究所(NCI)のウェッブサイト(ホームページ)にあります。

肺がん治療ネット より

小細胞肺がん治療

2010年2月14日

「限局型」では強力な放射線治療をプラス

治ることを目標にできる「限局型」の治療は、「シスプラチン+エトポシド」の抗がん剤治療を4クール行うのに加え、最初の1クール目に放射線治療をプラスします。

このように限局型の場合は1日目にシスプラチンを投与し、1日目、2日目、3日目にエトポシドを投与します。また、最大の治療効果をめざすため、放射線治療も短期間で効果的に照射する標準的な治療が一般的です。

具体的な照射方法は1回1.5グレイで、1日に2回照射する。

これを1週間に5日間、3週間続けるので、合計で45グレイの線量を照射することになります。

これは少線量の放射線を長期間に分けて照射し、45グレイに蓄積するより、かなり強い治療といえます。

「小細胞肺がんの最強の抗がん剤治療はシスプラチン+イリノテカン」と言われていますが。それならば、治ることを目標にできる「限局型」の治療にはぜひこの方法を使い、放射選治療にも併用できないか?

何故か?それには大きな理由があります。残念ながら、イリノテカンは、放射線治療との相性がよくないのです。

イリノテカンは副作用として肺障害を引き起こすため、認可後、一時期問題になったことがあります。

マスコミでも騒がれましたので、ご存じの方も多いと思います。

放射線治療も同様の肺障害を引き起こすことがありますので、抗がん剤や放射線のもつ毒性が重複し、強く出てしまう事もあります。

それでも、治療の効果を考えると、この組み合わせが使えないのは、とにかくもったいない、と私たちは考えました。そして、放射線との相性が悪いという欠点を解消するため、

「放射線治療を行っている間(1クール目)はエトポシドを使い、放射線治療が終わった段階(2クール以降)で、イリノテカンに切り替える」

という、新しい治療の大規模臨床試験を行いました。

300例近い患者さんに登録していただき、2006年9月に終了して、現在経過を観察しているところです。

この試験の結果が出るまでには、まだ数年かかるでしょうが、「小細胞肺がん」の治療の可能性は、これでまた1つ広がった、といって間違いないと思います。

参考サイト:株式会社医薬情報ネット

転移について

2010年2月11日
肺がんは再発と転移が起こりやすい のか?

肺がんで一番問題視されることは、がんの転移と再発です。肺がんの治療がうまく改善でき症状もなく、がんが沈静化していても、数年後に突然がんが再発や転移して現れることがあります。この転移と再発は、一度肺がんにかかると、一般の方より発症する確立が高くなります。このため、常に再発と転移を観察する上で、定期的な経過観察が重要になります。肺がんの場合、最初の発見が早期で速やかに治療し、がん腫瘍を根治し再発はないと考えて安心していても、およそ8%~25%程度の確率でがんの再発は現れます。最も現れにくいと考えられる、肺がんの初期の場合でもがんを発症していない方に比べると、再発リスクは高くなっています。

再発したときのがんは、以前に使用した抗がん剤などに対して、耐性を持ったさらに強いがん細胞になっているので、前回に使用した抗がん剤は効果を示さないケースがあります。
再発の肺がんには、抗がん剤を換えて見るまたは、可能であればがん腫瘍の切除手術を行い、また必要であれば放射線療法を行います。

肺がん転移は再発と同様に、高い確率で発症します。
肺がんの転移は、どこかに日損でいたがん細胞が血液の流れによって運ばれ、肺とは違った場所でがん腫瘍を発症します。
この場合の発症場所は特定出来ない為、転移する場所の予想も難しいのが現実です。
この為に重要なことは、必ず医師の指示通りに経過観察を行い、定期的に検査を受けることです。得に脳への転移を調べるMRI検査は

小細胞肺がんの場合は治療中は毎月、それ以外は最低でも3カ月に一度は行うべきです。

理想としては2カ月に一度の検査が望ましいのですが、病院のキャパシティの問題で

最近はなかなかこまめな検査が行われていないのが実情です。
肺がんが再発・転移しやすい場所は、リンパ節、骨、脳などに発症しやすく、骨髄に手にするケースもあります。

肺がんと遺伝との関係

がんの遺伝については、現在はまだ研究段階で、明確なことはまだ解明されていません。しかし、特定のがんは遺伝性が有ると解明されています。その中では大腸がんについては遺伝性があることが認められていて、その他のがんについては遺伝性については解明されて居ないのが実情です。肺がんについては遺伝性は、がん遺伝子的素因との関連が深いと考えられる事で、直接的な関与するものではないようです。総じて、がんは一部を除いては遺伝はしないと考えたほうが良いでしょう。また、違う表現をすれば、肺がんにかかりやすい体質が遺伝するともいわれます、喫煙などや生活習慣、性格など因果関係は無視できないところでしょう。このような事は、肺がんは遺伝性があると解釈すればよいのでしょうか、肺がんは、肺の正常な細胞ががん化することで発症します。
これが意味するところは、正常な細胞の遺伝子の情報が狂い、正常な細胞にならず悪性のがん化した細胞に変化することで始まり、徐々にがん腫瘍を形成するものです。

肺がんの遺伝性は統計から見ると、家族にがんの発症歴がある家族とそうでない家族とでは、明らかに発症歴のある家族の方が、がんの発症する確立が高いことがわかります。
その確立は3倍にもなります。これか見ても、嗜好の関係すなわち、喫煙者か非喫煙者かという事も関係すると思うのです。

いかし全く関係ない場合もあることから、確立はどの程度まで数値が上がれば、遺伝性が認められるかの判断になります。
肺がんの発症には日常の生活習慣や食生活、喫煙歴があることも関係します。

肺がんの発症リスクに遺伝子が関係しているとすれば、がん抑制遺伝子の一つである「p53がん抑制遺伝子」が関わっていると考えられます。
この「p53がん抑制遺伝子」を利用した遺伝子療法が、現在臨床の段階で研究されています。

肺がんと遺伝の関係は明確ではありませんが、遺伝子を利用する治療法は、有効な治療法として確立しようとしています。
■免疫遺伝子療法
体の免疫力を補強し、がんを治療する方法です。
免疫とは体が持っている機能で、いわゆる自己免疫力を利用してウイルスや細菌、がん細胞を攻撃し排除するのもです。

・養子免疫遺伝子療法
リンパ球の、がんへの攻撃力を遺伝子を操作する事によって強化して、再び体内に戻す方法。

・腫瘍ワクチン
がん細胞の遺伝子を操作して標的として体に認識されやすいようにして、転移などで残っているがんを縮小・消失させる。

■自殺遺伝子療法
体内のがん細胞に、本来哺乳類が持っていない代謝酵素遺伝子を導入します。
この代謝遺伝子はプロドラッグという無毒ですが、医薬品の投与で、酵素によって毒性化します。
このがん細胞を毒性化させる自殺機能により、がん細胞だけを殺す方法です。

■がん抑制遺伝子療法
がん抑制の働きを持つ遺伝子の1つがP53です。
がん細胞には、このP53が非常に少ないのです。
正常な細胞であれは、一定期間増殖を繰り返した後死滅しますが、がん細胞は異常増殖します。

このP53は、細胞の増殖を抑制するのです。
がん抑制遺伝子をがん組織に導入し、がん細胞を死滅させる効果が期待できるのです

このように、最新のがん治療の遺伝子治療には、様々な方法があります。


小細胞肺がん参考サイト

2010年2月10日

癌研有明病院

肺がん治療ネット

闘病記小細胞肺がんから生還したmori sanの闘病記

小細胞肺がんの予後の悪さからか、ブログやHPは極めて少なく

上記のサイトは大変参考になり、かつ希望を与えられる


サイトだと思います。

  


小細胞肺がん概要

2010年2月10日

小細胞肺がんは以下の説明が一番分かりやすいでしょう。

小細胞肺癌では抗癌剤が有効で、多くの場合癌は縮小し、消失することもある

しかし、小細胞肺癌は早期発見であっても、既にほかの臓器へ転移していることが多く、治療がよく効いた後も再発する場合も多い。

治療は、病期分類にてⅠ、Ⅱ、ⅢA、ⅢB期の症例を限局型(LD:limited disease)とします。

Ⅳ期あるいは対側肺門リンパ節転移、癌性胸水によるⅢB期を
進展型(ED:extensive disease)と分類されます。

外科治療は、小細胞肺癌の場合、Ⅰ期などのきわめて早期の場合のみが手術の対象となり一般的には外科手術は行わないのが多いようです。

頻度的にきわめて少なく、手術後に抗癌剤による化学療法が必要とされる。

放射線療法は、全身状態がよく、なおかつ70歳以下で限局型が対象であり、抗癌剤(CDDP / VP-16)との同時併用治療が行われる。

標準治療としての薬剤は、現在、エトポシドシスプラチンカルボプラチン塩酸イリノテカンアムルビシンなどが主に使われており、

国内で広く用いられている標準治療の組み合わせは、以下のとおりである。


化学療法 投与スケジュール
CDDP / VP-16 第1~3日目にエトポシド100mg/m2を250mL以上の生理食塩液に溶解し2時間かけて点滴静注。第1日目にブリプラチン(商品名:シスプラチン注)80mg/m2を点滴静注する。以上を4週間隔で投与する。
CBDCA / VP-16 第1~3日目にエトポシド80mg/m2を250mL以上の生理食塩液に溶解し2時間かけて点滴静注。第1日目にカルボプラチンAUC 5を生理食塩液 250-500mLに溶解し点滴静注。以上を3~4週間隔で投与する。
CDDP / CPT-11 イリノテカン(またはカンプト) 60mg/m2を生理食塩液  500mLに溶解し、2時間かけて第1日目に点滴静注。その後、シスプラチン(またはランダ)60mg/m2を点滴静注。第8、15日目に白血球数,3,000/μL以上、血小板数100,000/μL以上を満たさなければCPT-11は投与しない、以上を4週間隔で投与する。これらの併用療法を、3~4週間隔で4~6回繰り返し行うのが標準的である
AMR カルセド45mg/m2を第1~3日目に緩徐に静注。3週間隔で投与する。

 


CDDP:シスプラチン(商品名 ブリプラチン、ランダ)
VP-16:エトポシド(商品名 ラステット、ベプシド)
CBDCA:カルボプラチン(商品名 パラプラチン)
CPT-11:塩酸イリノテカン(商品名 トポテシン、カンプト)
AMR:塩酸アムルビシン(商品名 カルセド)

治療効果としては、肺内に限局している場合、抗癌剤と放射線治療との併用療法がなされ、平均生存期間は約22ヶ月、5年以上の生存者は約15%程度であり、また、肺以外へ進展している場合、抗癌剤治療にて平均生存期間は、12ヶ月と報告されている。

完治を目指すというより、QOLを高める治療が求められる